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児童精神科医のたまご。精神科系研修や発達障害児にかかわる知識をメモしていきます。

学校の仕組み

学童期などの患者さんを抱えると、その子が適応できる学校を考えることも必要となると思います。
それぞれの状態にあった学びを提供できるように、様々な形のクラス、学校が存在します。
それらを自分で勉強した限りでまとめてみました。
※ここに書いてあることはすべて私が見聞きした情報であり、自治体ごとで異なっている可能性があります。
 
 
保育園、幼稚園
・加配制度:発達障害自閉症、言葉の遅れなどがあると、そのような遅れや障害と認められた子3人に対して1人、保育園の先生を余分に付ける国の制度。幼稚園にも認められているところもある。
 
保育所等訪問支援事業:療育の専門家である訪問支援員が保育園や幼稚園に行って、保育士にお子さんへの関わり方をアドバイスしてくれる制度
 
 
小学校~中学校
・普通級(+通級、適応指導教室)
特別支援学級(=固定級) 知的と情緒の2種類
・特別支援学校 おもに知的な遅れのある子ども
 
普通の学校には普通級と特別支援学級の2種類の在籍場所がある。
普通級に通いながら、通級による指導を受けたり、適応指導教室に通いながら普通級への復帰を目指すこともできる。
通級:発達障害や軽い知的障害などで通常のクラスでは問題を起こしてしまう子や、学習障害などで特定の科目で授業についていけない子などが、普通級に所属しながら週に数時間を過ごせる場所。(自治体によって違う。週8時間程度。)
適応指導教室不登校の子ども向け。普通級に復帰することを目指す。(自治体によってさまざまな呼び方がある。)
 
特別支援学級:昔は固定級と呼ばれた。知的と情緒の2種類が存在する。知的では知的障害、情緒では主に発達障害など素行や行動に問題のある子を対象としている。先生の数は生徒10人に対し1人程度が一般的。
 
特別支援学校:知的に障害があることが入学の条件であり、プラスして身体障害がある子どもも多い。IQ 75程度が境目。
昔は養護学校と呼ばれた。
 
 
高校
義務教育ではなくなり、様々な民間の学校などもあるのが特徴。
特別支援学級などの制度はなくなるが、学校の制度自体も多様化している。
定時制通信制、単位制など。
その他、特別支援学校、フリースクール、チャレンジスクール、エンカレッジなど。
たとえばチャレンジスクールは内申が必要なく、卒業に必要な年数も3年から6年と幅がある。
 
高校についてはかなり幅が広いので、今後また調べて追加したいと思います。